自分達と違って人の姿になれたリーオンは、たまにぶらっと街に出かける。リーオンは当然のようにウォルフィも一緒に行こう、と誘うのだが、こんな姿で人ごみに入れる筈も無い。多分リーオンだってそれを解ってはいると思うが、やっぱり諦めきれないのだろう。今度、いつかどさくさに紛れて一緒に行ってやろうかな、と思う。さすがに店の中にまで入れるかは怪しいが。
「ウーたんこれお土産!一緒に見よ!」
今日も散歩から帰るなり、リーオンはウォルフィの場所をいち早く見つけ、その隣に落ち着いた。で、それを出した。
「なんだ?またマンガか?」
「ううん。アダルトもの」
あっさりリーオンが言ってくれたので、思わずごげっとその場にこける。
「何買ってきてんだお前は--------!!!」
「いたたたたた!!」
頬を抓られてじたばたするリーオン。
「だって!いつも食い物ばっか、ってウーたんがからかうからー!食い物以外にしたんじゃんかー!!」
「だからってエロビデオ買ってくるヤツがあるか------!!!」
「ビデオじゃないよ。これ、DVD」
「やかましいぃ-------!!!」
「いたいー!!」
最後にぎゅぃっと抓られ、ようやく解放された。あー、痛かった、とリーオンは少し涙眼だ。
で。
「ね、早速見ようよ」
わくわくしながらリーオンが言う。
「はー?こんなん見てどうするってんだ」
「だって、他人のに興味あるし」
「わ。変態」
口元に手を当て、まぁ、といった具合に言う。勿論からかう為に言ってるのだが、リーオンはまともに取った。こんなだから、ついからかってしまうのだ。
「そ、そうじゃねぇって!もし間違ってた事してたらヤだなーって!!」
まぁ確かに、2人とも知識なんか無しに、ただこうしたいと思いの赴くままに行動しているのでそんな事もあるかもしれない。が。
「別にいいだろ?誰かに見せてる訳でもねぇし」
「そーだけどー……いーじゃん見ようよー。折角買ったんだし」
「折角って。……まぁ、確かにちょっとは興味あるし、暇つぶしにはいいか」
ウォルフィが呟くようにそう言うと、わぁい、と喝采するリーオン。
「じゃ、ぼっちゃんに部屋貸してもらうね」
「お前こんな時だけテキパキ動くのなぁ」
で、それは置いていけ、と手に持ったままのDVDを取り上げた。
さて、夜。
ディーノ達が使う部屋から一番離れた部屋を貸してもらった。自分達は遅くまで起きるから、という理由で。強ち嘘でもないし。
リーオンはいそいそしながらDVDをセットした。その光景は、アダルトものを見る前の興奮というよりは、ジェットコースターに乗る前のようなはしゃぎっぷりで、こいつ本当は解ってないんじゃないかなぁ、と変な心配をしたウォルフィだ。
とりあえず、DVDを再生する。普通のものがどうかなんては知らないが、とりあえずそれはいきなり本番が映し出された。リーオンより大きい胸の金髪女性が、大きな声で鳴いている。なんかオーバーアクション気味だなぁ、とウォルフィが思ったのはそれだ。商品として売り出すには、必要な事かもしれないが。これなら、リーオンの方が何倍もいい。
リーオンを横目で見てみる。最初の方こそ、おー!とか、へぇー!とか感嘆の声を零していたが、いつの間にかそれがなくなっていた。いつかみたいに寝こけてるんじゃ、とか思ったがそれでもなく、じぃ、と膝を抱えるように座っていて、眼はテレビを向いている。少し息が上がっているような感じで、呼吸する時の肩の動きが見える。
その眼が潤んでいるように見えるのは、たぶん気のせいじゃない。
「…………」
リーオンに気づかれないよう、そろそろと顔を近寄せる。そして、ぺろ、と頬を舐めた。その途端。
「ぅわひゃああッ!?」
平素よりも過敏な反応。過敏というより、最中にされた時の反応だ。至近距離でリーオンの顔を拝んで、間違いないと確信する。上気した頬に潤んだ眼。見間違う筈も無い。
にぃ、と口角を上げる笑みを取った。その笑みで、リーオンは今の自分の状況を悟られた事が解り、顔をさらに染めた。
「ウーた……ぁ……」
つ、とタンクトップの肩の部分を落とす。露になった乳房は先端までつんと尖っていた。抱かれたいと主張してるみたいに。
腰を抱きよせ、首筋など弱い部分にキスをして、昂ぶらせていく。その度にリーオンから小さい嬌声がする
「ふぁっ……ん……」
はぐ、と耳を甘噛みする。普段外に出していない部分だからなのか、感じ方が強い。
「……はぅ、……ぁっん……!」
「いつもより感じてるな。DVD見て興奮した?」
胸を弄るだけで腰が揺れている。いつもより緩い触れ方でも、身体がびくりと撓った。
「っやぁん……」
自覚があるのか、そう言うとむずがるように恥ずかしがるリーオン。それにくすくすと小さく笑いながら、手を下腹部へと滑らす。そしてズボンの中に手を入れ、秘所の付近でも其処が濡れそぼっているのが解った。いざその場所に指を滑らすと。
「あッ!ん、あぁぁあッツ!」
「……お?」
ひくひくっと身体が引き攣り、その後力が抜けたようにくたっとなる。この反応は、もしや。
「今の、イった?」
「……そう、みたい……」
はぁ、とウォルイにしがみ付くようにしているリーオンが溜息混じりに答える。少し自分でも驚いているみたいに。
「お前、そんなにしたかったんなら、さっさと言えばいいだろー?我慢なんかしてないで」
腹減ったとかはすぐ騒ぐくせに、と揶揄交じりに言う。
「ぅ〜……だって、えっちなの見てしたくなっちゃったなんて、すげーやらしいじゃん……」
「あぁ、そうだな」
しれっとウォルフィが答える。
「でも、俺はその方がいい」
「わ、」
こてん、とそのままソファに押し倒される。タンクトップもズボンも、着ている物を全部手早く脱がされた。
「ちょ、ウーたん!」
「んだよ。ヤなのか」
「違う!ビデオ止めてよ〜……」
未だブラウン管からは貫かれる快感に少々芝居のかかった声が発せられている。
「んー……ま。気にすんな」
リーオンが気にしているのは解るが、殺がれている訳ではないのでそのままにしておいた。むしろ、いい反応を見せてくれそうだ。
「気になるって!……ぁ、」
「うわ、こりゃすげぇな」
足を押し広げ、一回達したその場所を見て、言う。溢れたものが後ろまで伝って、下のソファカバーすら濡らしていた。こうなるのを予測して敷いておいてよかった、と思うウォルフィだ。
「今までで一番濡れてっかもな……」
「っ……っ!」
しげしげ眺めながらそう言うと、リーオンが喉を詰らせたのと同時に襞がひくりと蠢く。ちょっとしたことが全部快楽になってしまうらしい。
「なー。ここまで感じてんなら、見てるだけでイケるんじゃねぇの?」
「そんな、無理だって!」
「そうか?出来そうに見えるけど」
「あ……」
腰をぐぃ、とあげて、眼前にすっかりその箇所を披く。熱くて濡れているのが見るだけで解る。
「ぁ、う………ん……」
見られているのが解り、身体が疼く。
「ほら、ヒクヒクしてる」
「ぅー……っ!か、感じるけど、ー……!こんなじゃイケないって……!!」
「こんな溢れてるのに?」
「ぁ、は……ぅ………」
きゅぅ、と切なそうに顔を顰め、肩口に埋める。腹部の辺りで手が彷徨っているのは、自分で慰めたいからだろう。呼吸するのも辛そうで、この辺で止めておこうかな、と思った。でも、その前にもう少し。
「……な。此処、俺に弄って欲しい?」
「っ……!」
呼気が感じられるくらい、近づいて言う。たったそれだけにも、リーオンは大きく身震いした。
「一杯恥ずかしくてやらしー事されて、気持ちよくなりたい?」
その言葉に反応するように、ひくん、と其処が蠢いて蜜が溢れる。ぽたり、と溜まって留まりきれなくなったのが落ちる。
「ぁん……な、なりたい……」
ふる、と身体を震わせて言う。そして抱かれている最中みたいに双眸が揺れていた。本当にえろ可愛いってのはこういうのを言うんだよなーと無責任に思いながら、絶頂を待っている箇所をそのままはくり、と口に収める。少し上の、敏感な粒まで。
「ひぃ、ぁっ!た、食べちゃだめぇ!!」
身体を仰け反らしながら、びくびくと反応する。
(食べちゃだめ、か)
可愛い事言うなぁ。でも、頂かれるのは決定だから。にや、と眼を細める。
牙で膨らんだ粒を突くようにし、舌で入り口が披き始めた秘所を舐めあげる。同時に敏感で弱いところばかり責められ、リーオンは気が可笑しくなりそうだった。
「あ、っあぁあ-------ッツ!!出ちゃう!一杯出ちゃうってばっ、あ--------ッッ!!!」
「……、ん」
びくんびくん、と持ち上げた足が引き攣るのとほぼ同時に、ウォルフィの口にとぷり、と熱いものが大量に零れる。自分のようにはいかないが、吹き出るもんだな、と感心した。じゅる、と溜まったのを吸い上げるように飲み干し、口を外すと唇に一瞬糸が引く。余韻を残す身体はひくひくとまだ震えている。襞部分のみならず、自分を受けれている箇所が見える程だった。
「……は………ん、すごかったー………」
はぅ、と夢心地に呟く。口だけでこんなに感じた事は今までには無い。
「ん………ね、オレもウーたんに気持ちイイ事したい……」
「何する気だ?」
「今テレビでやってたやつ。ウーたんの、胸挟んでするの」
出来るのか?とウォルフィが訊く前に、リーオンは身を屈めていた。そしてベルトを外し、自分に入れる程まで熱を持っているウォルフィを見て眼を細める。自分の感じている様を見て、こんなになっていると思うと嬉しかった。もっと気持ちよなって欲しい。
(えーっと……)
どうするんだったかな、と大きな胸をまず持ち上げ、ウォルフィのを挟むようにしてみる。が、どうしても隙間が開いてしまう。テレビのようにはならなかった。ちゃんと挟みきれないで、リーオンは少し困ったように眉を垂らした。そして、ウォルフィを見上げ、
「……なんか、いつもよりおっきくない?」
「そーか?」
自分の大きさなんて、特に気にするでもないから、そんな事を言われても曖昧に返事するしかない。
「うーん、オレの胸なら出来そうって思ったんだけど……」
こんな柔らかいものなんだから、どうにか都合出来ないかな、とウォルフィのを間に置いたまま、ごそごそと動かす。
「……おい、あんま乱暴に胸弄るな。形ヘンになるぞ」
「だって……」
ちゃんと挟めてないんだもん、と言うとその頭をくしゃりと撫でられる。
「きっちり挟まなくてもいいから、そのまま擦りつけてくるだけでいい」
「そうなの?……ぁ……」
視線を下に移すとウォルフィの先端から、先走った透明な液が滲んでいる。自分の胸まで垂れて、濡らすほどに。
「ウーたん、気持ちいいの?」
「そうだなー。いつもと違った感触で、なんかいいかも」
柔らかい乳房に扱かれるのは、口でしてもらう時の熱い粘膜と違う快感があった。
「そっか」
当初とは違ったけど、ウォルフィが感じているならそれでいい。胸で擦り込むようにし、先端は口に含んだ。ウォルフィが少し身じろぎした。
「っぅ………!」
「んん、ん……んむ……」
ぐちゅぐちゅと、唾液を混じったのが顎を伝う。これほどまで溢れさせてるのに、まだ熱は吐き出されていない。イって欲しいのに。そう思ったリーオンは実力行使に出た。一番敏感な先端に、歯を立てたのだ。
「っあ!……く、」
少し焦ったような声がした。もう少し、とリーオンは立てている歯に力を込めた。痛みを与えないように慎重に。勿論、その間胸でも愛撫をしている。
(なんか、ヘンなの……)
されている時感じるのは解る。でも、しているのに自分が感じてしまうのはどういう事なのか。自分の身体なのだから、どうなっているかが解る。また入り口がひくつき、大量の蜜を零していて太腿を伝っている。こうしているだけで、その内達してしまいそうだ。
「おいっ、リーオ……っ!」
ウォルフィが何か言いたそうにしている。そんな事より、さっさとイっちゃえばいいのに。あぐあぐ、と噛む回数も増やし、慎重だった最初に比べ段々と大胆になっていくる。ぐり、と強めに先端に歯を立てた時、ついにウォルフィの熱が弾けた。
「んっ!……ん、ん……」
口に出されたものを、零してしまわないように全部飲み込んだ。ちゅぅ、と最後に吸うと、ウォルフィが身震いしてまた少し出た。それをコクン、と飲み干し、リーオンは口を離す。一瞬唾液の糸が伝う。
「へへー、ウーたんイったーv」
身を起こし、ウォルフィにそう言うと、頬をむに、と引っ張られた。
「テメー、よくもあんな噛みやがったな」
口角を引き攣らせ、少し怖い笑顔で言う。
「だ、だって、ウーたんが中々イかないからー」
頑張ったんだよぅ、と訴えると手だけは離してくれた。
「ふん、俺をイかせようなんて100年早い」
「……イったくせに」
「んー?何か言ったかー?」
「な、なんでもありません」
ぶるんぶるんと首を振ってしらばっくれてみたが、無駄なのは解っている。
「この分、たーっぷり可愛がってやるからな」
「え、わぁ、あ!」
楽しそうに笑みを浮かべたウォルフィに抱き寄せられ、そして身体の姿勢を勝手に変えられ、落ち着いたのはウォルフィの胡坐の上だった。丁度ウォルフィが座椅子みたいな感じになっている。リーオンの膝の裏に手を入れ、下肢を持ち上げる。自分の上に来るように。
「あっ、ウーたん、それ……ッ!!」
抗議しかけるリーオンの声を無視し、自身を埋め込んだ。熱くて滑った其処は、何の抵抗も見せず、却って挿っていく刺激で余計に披いていくようだった。挿れているだけで、くちゅ、ぷちゅといやらしい音を立てる。
「うわ、めちゃくちゃ絡んでくる……!」
今すぐにでも吐き出したいのを堪え、ウォルフィが声を詰めて言う。
「んぁっ!あ、ぁ、あ、あぁッ------っ!ウーた、……ウーたん……っ!」
ウォルフィに焦がれるような快感を与えているリーオンも、蕩けるような心地だった。空虚に披いた所に熱いウォルフィが埋まって、うっとりしてしまう。でも、この姿勢は嫌なのだ。
「っ……ウーたん……」
「わーってるよ。顔見れないのがヤなんだろ?」
「ぅん……」
はぁ、と息を吐き出し、潤んだ眼でウォルフィを見上げた。
「でも、ちょっとやってみたくてさー」
「………?」
そういうウォルフィの視線は自分ではなく、あらぬ方向を向いている。気になって辿ってみると、
「っ……!」
丁度、テレビの中で同じ姿勢のが繰り広げられている。カメラに見せるように、足をはしたないくらいに広げて。
「あ……ぁ………」
かあっと身体が熱くなり、鼓動もどくんどくんと大きくなる。今感じているのがどんなものか上手く言えないが、強いて言えばあの人より気持ちよくなりたいといったところだろうか。
「おーい、」
上から楽しげなウォルフィの声がした。
「何、濡らしてんだよ」
「……ぅー………」
判っている事を指摘され、顔がまた赤くなる。特に何もされていないのに、挿れられているだけなのに内襞がひくつき、僅かな隙間から蜜が零れる。ぞわん、と背筋を伝う感覚に、足がもどかしげに動かされた。
リーオンは少し首を捻ってウォルフィを見た。
「……いっぱい気持ちよくしてくれる?」
「当然」
許しが出たようなので、ぐぃっと持ち上げ、上下に激しく揺さぶった。途端、きゅぅ、と締め付ける内部。
「ッ!!だめぇっ、そんな、激しくしたらッ……!!あ、ぁッ!!」
「もうイくか……?ま、こんなに感じちゃってるもんな……」
つぅ、と自分をくわえ込んでいる周辺を指でなぞった。びくん、と撓るリーオンの肢体。刺激から逃れるように仰け反ってみても、結果そんな自分の胸元に擦り寄ってしまっているのがなんともいえない。
「ひぅあッ!は、ぁッ!あぅッ!あぅ---------ッ!!」
「っと、……まず一回目な」
「は、……はッ!……ふぁ……ひっ、」
ある程度落ち着いたのを見計らって、律動を再開する。やはりいつもより感じているらしく、リーオンから溢れたもので自分のズボンもびしょ濡れだった。
「ぁ、あっ……あーん……ッ!」
感じるのと連動して零れる嬌声に、口は閉じる暇がない。半分開いたままのような口からは唾液が零れているのは解るが、拭くのがどうにも億劫だった。上半身も力をなくしたみたいにくったりと凭れたままで、下肢だけ激しく動いている。正確には動かされているのだが。
「ふゃ……あン、あッ、あはぁ……!」
「……なぁー、今度さぁ、鏡貸してもらうか?大きいの」
「……か、がみ……?」
「そ。してる所見ながらするの。きっと今より感じるぜ?」
「ぁ、う………あぁぁぁぁっ……っ!」
「ほら、言われただけでこんなになってる……」
ずる、と引き出す動きの時に、中に溜まったリーオンのが一緒に外に引きずられてくる。あまりに濡れているので、勢いをつけて挿れると小さな飛沫が上がってるみたいだった。
「ふぁ、あ……ッ!ウーた……あ、足っ、広げない、でぇ……!!」
潤んだ眼で見える視界には、誰かに結合部を見せびらかすように開かれている両膝が見えた。誰も居ないと判ってはいるが、羞恥心は沸く。
「えー?だってこうするとえっちー音するんだもん」
「きゃぅぅ……ッ!!」
ときおり空気を巻き込んでしまうのか、それがより一層大きな音を立てた。それでまた感じ、溢れたものが余計に音を立てる。
「やぁ……っ、いつもと、違うトコロに当たって……んはっ、……気持ち、イイよぉ……!!」
間断なくやってくる大きな快楽に箍が外れたのか、とろりとした表情でリーオンがそんな事を言う。それを嬉しく聞きながら、
「たまにゃ違う姿勢もいいだろ?」
な?と呼びかけるように動きを激しくした。
「っあはぁんッ!ぁ、あ、気持ちい……イっちゃうよぉ……ッ!!」
「はい、どうぞー」
「んぁぁぁあああッ!!」
ちゃらけたように言い、最奥まで突き入れると、その衝撃で達した。ブラウン管の女優は、まだイっていない。すげー感じ易いな、とネコをあやすみたいに顎の裏を擽ると、むず痒そうにリーオンが身じろいだ。
「はぁ……あ……」
「わー、すげぇ心臓ドキドキしてる」
むに、と無遠慮に掴むと、それだけでリーオンから撥ねた嬌声がした。どこもかしこもが性感帯になっているようだった。
「……まだイケるか?って言ってもやるんだけど」
後ろから覗き込むようにウォルフィが言う。それにふにゃ、と笑うリーオン。
「……ん。一杯していーよ」
そう言うと、ためらいがちだったウォルフィが満面の笑みを浮かべる。嬉しそうに。ウーたん可愛いなぁ、と熱に犯されながらも、リーオンはそんな事を思っていた。
くどく言うが、この家は広い。部屋は未使用の所も沢山あるし、キッチンやトイレも複数存在する。使用人たちが使うバスルームに、ウォルフィとリーオンはもぐりこんでいた。さすがに家族で使うバスルームには行けれない。湯に使ってじっくりリラックスしたいが、シャワーだけにしておいた。まだ余韻を引きずっているのか、リーオンはシャワーが当たるだけで感じてしまうらしい。
「……折角俺の出したのに、またぬるぬるになっちまったなー……此処」
「んぁ……ふ……」
秘所を撫でると、シャワーからの湯とは明らかに違うものが下肢を濡らしている。それはどんどん量を多くしていって、
「ん……ウーたん……お願い……して……」
どうにも堪らなくなったリーオンは、後ろを振り向いてウォルフィに懇願するように言う。
「……いーのか?明日本気で動けなくなってるかもしれねーぜ?」
そう言いながらも、止める気配は無さそうなウォルフィだ。大きな舌で耳を愛撫する。絶頂に向かうような震えがリーオンを襲った。
「ぁ……だって、もぉ、止まんないの……ねぇ……今日、もう、オレおかしい……」
誘うように、ウォルフィの手を取り、感じている箇所を触らせる。
「……解ったよ」
苦笑し、軽く口付けた。丁度手が其処にある事だし、指で割り開き、誘うリーオンにすっかり熱を持ってしまった自身を突き進めた。抵抗も何も無く、本当に自分が其処に入るのが当たり前になっているようだった。
「あん!あ、ぁあ!イイ、イイよぉ……!熱いのいっぱいぃ……!!」
リーオンの顔が恍惚に、喜悦に染まる。
「……こーの、好きものが」
「んっ、ウーたんだって……えっちするの、好きじゃんか……っ!!」
揶揄するような言い方に、自分だけが淫乱みたいに言われ、少し拗ねてみる。
「そうだけど、お前の方が絶対好きじゃん」
「そんな事店…っ!……そうかも?」
「納得すんのかい」
やっぱりリーオンはリーオンだな、とまだ続く夜の中で、ウォルフィは思った。
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