ぷりーづ・ぷりーづ・てる・みー


 折角爆と会えて楽しく対談(というか激が一方的に話してるだけ)に邪魔が入った。
 それは機械音。
「またか……」
 ピッピッピと何かしてまたズボンに戻す。
「……オメー、ケータイ買ってたの……?」
 その様子をじーっと見ていた激が言う。
「ああ、この前ピンクに捕まってな、半ば強制的に買わされた」
――アンタはすぐどっか行っちゃうんだから、せめて連絡ぐらいつくようにしておいて!
 それがピンクの主張であった。
 結構定期的に昔の仲間が集まってる中で、自分だけはあまり顔を出してるともいえない状況で。ピンクがそんな事を言うのは無理がないと思わなかったわけでもない。
 で、結局こーして持ってるわけだ。
「ふーん……」
 ぺたん、とテーブルに頭を置いて上目遣いで見てくる。
「……何か言う事があれば言ったらどうだ」
「ぶぇつぅにぃ。たださ、俺が買え買えつっても全然きいてくれなかったのになーと」
 ピンクのいう事ならきくんだー、とこれみよがしにいじけてみる激である。
「買えって言ってたのは貴様だけじゃなかったけどな」
 その台詞で今はテンパにいる某変態を思う。
「んー、まぁそれはそれでいいとして」
 テーブルに預けていた頭を上げて、ズィッと爆のすぐ目の前まで接近する。その分爆が引いたからあまり距離は縮まってなかったりするのだが。
「で、俺にも番号もちろん教えてくれるんだよなv」
「何でだ」
 …………
 笑ったまま激が固まった。
「何でって……教えてくんねーの!?」
「当たり前だろうが。誰が好き好んで自ら面倒な事にさせようとするんだ。貴様なんぞに教えた日には下らん事でかけてくるのが嫌という程予想できるわ」
「ぅ………」
 爆にここまで言われても反論出来ない自分が情けなかった。
「さて、と。じゃぁ俺は行くからな」
「え。」
 激、再び硬直。
「もともと貴様には会うつもりで来たわけじゃなかったからな。また会えるからいいじゃないか、死んだわけでもなし」
「またっていつなんだよ、またって!!おい、爆ぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!」
 ガッシャガラガラ!
 縋りつこうとしたらひょいっと避けられて、激は部屋の隅に置かれていた箱の中に突っ込んだ。
「うさぎはなぁ!寂しいと死んじまうんだぞ!!」
「貴様は人間だ」
 ばたん。
 ……………
 生きるって……切ないね。
 うさぎに生まれてたらもっと爆に構ってもらえたのなら、今すぐうさぎに転生してーよ……
 そんな馬鹿な事を実はかなり真剣に思いながら、ガラガラと箱の中から復活する。
「…………ん?」
 テーブルの上になにかある?
 ゴミにしてはやけに大きいそれは紙切れ。
 四つ折でぽつんと置いてあり、手にとり、開く。
 そこには数字の羅列と、その下にこう書いてあった。

   『下らん事でかけてきたら、即切る』

「…………」
 ああ、ダメだ。顔がにやける。
「ったく、素直じゃねーなぁ」
 そんなトコも好きだけどv
 本人にするように、その紙切れに唇を寄せた。

激爆で〜す。書きやすいから好きなんですよ、この二人はv
ネタに詰まったらこの二人合わせれば話が出来るという(笑)