Pussy Devil
「な……んだ……これは……!」
「吸魔結界だよ。力を使おうとする側から吸われていくから、立ってんのも辛ぇだろ」
と、言われたすぐ後、膝から崩れるように爆は倒れこむ。
「何故……こんな事をする……」
重力がかかってるという訳でもないのに、何故か立つ事が出来ない。呼吸するのさえうまく出来ない。そんな爆を見据えながら、激は淡々と言った。
「……オメー、悪魔だろ」
「…………!」
告げられた事実に爆は驚愕する――
そう、確かに自分は悪魔だ。それは間違いない。間違いないのだが……
――何でそれをこんな昼間っから酒の匂い漂わせて、しまりの無い顔してオレをナンパした奴が見抜けるんだ!?
街中をうろついていたら急に目の前の男が「なー、一緒に遊ぶ?」とか言いながらやって来て、断ったにも関らず強引に腕を引かれた。その気になれば相手をぶっ飛ばす事ぐらいは出来るが、どう考えても自分みたいな子供がそんな真似をしたら目立ってしまう。仕方ないから何処か人気のない場所へ行くまで、チャンスを窺ってたのだが――まさか、相手も同じだったとは……
裏路地のさらに奥の場所。人なんか滅多に、あるいは全く来ないような。ここに着いた途端地面に魔方陣が浮かび上がり、そして……
「いや〜、可愛いなーと思って声かけた奴が悪魔だもんなービックリしたよ」
(ビックリなのはナンパ目当てで近づいた男が、オレの正体見破った事だ!)
地面にへばり付きながら爆は唸った。
「どう……して、解ったんだ……オレが悪魔だと……」
「ん。だって専門職だし。俺、神父様なの」
…………
「嘘こけ」
「……ホントだっての」
即座に否定されて、ちょっぴり悲しくなったげっきゅんだ。
「って事だから、俺は悪魔の類を見かけたらソレを元の世界に強制送還させる義務がある」
(く……!)
折角、こっちに来たばかりだというのに。面倒くさい申請書書いたり……
(またあの手順を繰り返えさんといかんのか……)
現郎にも協力してもらったのになぁ……
は〜ぁ、と重い溜息をついた。
「どわぁ!?」
爆の背後にまわり、ばっさと無遠慮に翼を広げる激。
「何をしてるんだ!貴様は!」
「この翼に尻尾は……インキュバスか」
「そうだが、だからって……!」
尻尾をぎゅうと掴まれて、言葉に詰まる。
「やめ……掴む……な……」
「へぇ?神経通ってんだ?」
「うぁ……!」
口に含み、爆の反応を窺いながら甘噛みを繰り返す。
「んっ!……やめろ…って……」
「まだこどものクセに、いっちょまえに感じんだなv」
悪戯に尻尾を引っ張ってみた。力の入らない体では、そのまま腰が浮かんでしまう。
「んー……!」
「…………」
(何か……すっげーえっちな体勢になっちまったなー……)
しかも瞳がとろんとして来てるし……
ヤッちゃおっかなー……
(ってそれはまずいだろ!こんな子供相手に!……でもコイツ、インキュバスだし、人間とヤるのが仕事だよな……)
そんな訳ない。
「いい加減に放せって……」
尻尾だけ掴まれてるのでは不安定で仕方ない。持ち上げられてる膝がガクガクする。
「おい……」
「もう暫くはこのままな……」
尻尾は掴んだまま、その周りの服を剥ぐ。大した面積を覆っていなかったため、すぐに脱がされた。
「ちょ……!何してんだ貴様!」
「愉しい事v」
簡潔にそう答えて、更に腰を上げた。全てが激の眼前に晒される羞恥で、爆の肌が上気する。
「……ここ、ヒクついてっけど、もう欲しいの?」
「っ……!」
先ほどからの些細な刺激に、すでに快楽を知っている身体はもっと明確なものを欲して待ちわびてる。それは自分の存在の性質上、仕方の無い事なのだが、今ばかりは呪った。
「や……ひぁっ!?」
ぬるっとしたものが入り口付近を擽った。それが激の舌だと解ると身体の熱が一気に上がる。
「んあっ……はっ……や、め……!」
僅かに舌が内部へ侵入して来て、苦しいくらいにじれったい。思わず自分から腰を突き出しそうになる。
「あっ……あ、あぁ!」
「何か、慣らす必要がねーくらい柔らかいな」
試しに指を一本潜り込ませると、易々と飲み込み、奥へと誘い込むように熱い内壁絡み付く。請われるまま、深く進入させると爆の背中が綺麗に反る。
「あっ……うんっ!……」
「……どんな顔して、そんな声出してんだ?v」
脇を通って胸に腕をまわし、顔が見れるように横抱きにした。
「ふぁ……」
すぐ横に激の身体があり、凭れるものが見つかった爆はくたり、と寄り掛かった。甘えているような仕草に、激の理性がいよいよ飛ぶ。
随分緩くなった秘部に、もう一本潜り込ませる。
「や……だ、め…指増やしちゃ……!」
「そうして欲しかったんじゃねーの?」
中でばらばらに動かすと爆の表情が喜悦に変わる。それを誤魔化しようもないのに、必死で隠そうとする。
(あー、可愛い……v)
至近距離でその顔を眺め、呑気に悦る激だ。
「お……願いだから、もうやめ……」
激の胸に縋り、懇願する爆。
(これ以上やってたら、我慢出来なくなる……!)
「んん……!」
ずる、と激の指が引き抜かれるのと同時に絡む壁まで引き摺り出されそうな感触に、口唇を噛み締める。
「そんな顔で言われてもなぁ……余計やりたくなっちまうって」
爆の腰を少し浮かし、張り詰めた自身へ当てがい勢いを付けて奥まで差し入れた。
「あ……ああああぁぁぁぁッッ!」
「っ……柔らかいって思ったけど、やっぱキツ……」
締め付ける内部に、力任せに上下に揺さぶった。
「いやぁ……!そ、んなの…されたらぁ……!」
「気持ち良い?」
「ふぁんッ……!」
奥まで突くようにすると、爆が喉を見せるように仰け反る。ひくひくと喘ぐ喉を軽く噛み付き舌で擽るように首筋を辿った。
「は、ん……あ……」
「何処もかしこも感じんだな。……ここは?」
直接刺激は与えてないものの、ぷつんとかたくなった胸の飾りを服の上から食む。
「やぁ……ん……」
くすぐったいというように、首を振る。服を捲り、露になった突起を舌と歯で嬲ると今度ははっきりした反応が返ってきた。
「あんっ!は……あぁっ!」
「オメーの顔見てっと、こっちの方が気持ち良いなーv……っと、名前、そういや聞いてなかったな」
「ん……ふ……爆……」
「爆?」
快楽の涙を溜めた瞳でコクン、と頷く。
「爆、か……じゃ、俺の名前言ってみな」
「ん……激……ふぁぁっ!」
名前を呼んだ途端激しくなった挿入に、爆は喘ぐ。中を掻き回されている音が聞こえる。
「あっ!あくぅ!んっ……げ、きぃ……!」
止めさせるように言ったつもりだが、どうも煽ってしまったみたいだ。激も限界らしく、相手を気遣う余裕すらなく。
「あ!んんっ……イ、ク――!」
「……!」
殆ど二人同時に果てた――
やっぱ勿体ねーな……
魔力の大部分を吸われた上での行為だったせいか、済むのと同時に意識を失ってしまった爆を抱え、つらつらと考える。まあ、アルコールのせいであまりろくな事は考えられないが。。
一回だけ。それですぱっと諦めるつもりが、さらに嵌ってしまったようで。 くったりと全身を預けている爆を、離せないでいた。
(ま、いっか。持って帰っちまえv)
それは自分の職を否定する事である事も知っている。けれど。
「仕方ねーじゃん。惚れたんだし」
その一言だけで全てを片付けた激だった。爆に振動を与えないようにゆっくり立ち上がり、帰路へ向かった。
長かった……これを書き上げるのは、ホントに長かった……どっちかっつーと構想練ってる時間の方が長いなぁ。おかげで最初考えてたのととは違う方向へ……。もっとシリアス風味がピリリと効いていたのよ。
これは長いシリーズになる予定ですv あの人とかあの人とか、あの野郎とかもでるのよv 乞うご期待!(は、あまりしない方がいいかも……(汗))